のりえの音楽の輪・別館

言葉は憧れ、言葉は人生。そして、言葉は心を解き放す自由の翼です。

2010年06月

知っている

50

夏が来る前の
この静かな雨の季節に

私はひとり
紫陽花色の
レースを編んで
静かにながめる

むらさき色の七変化

見えない場所で
不思議な力が
お花の色を変えている。

紫陽花は
すべてを自分の中に閉じこめて
何も語らずに。

うれしい顔もせず
自慢することもせず

自分の中で抱きしめる

本当は
陽の光 一身に受けながら

しっとりと
さみしげに
雨の中で輝いてみせる

だけど
わたしは知っている

紫陽花の気持ち
よくわかる

紫陽花は
しあわせな花

一番幸せを
知っている花。

あじさいのように。

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あじさいは
いつも
雨が恋しい

お日さまの光より

雨に打たれて
自分が輝く花だと知っているから。

この一瞬に
美しく咲きたいと願えばこそ

絵のように
記憶に残る一瞬を。

だからわたしも
あじさいのように

記憶に残る一瞬を残して。


この雨に
すべてを流して

美しく生きていく。

きっと待っている。

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成長するために

美しく生きるために

ひたすら学び
「我慢」できる私になりたい。

根気強く


自分のすべきことを
ただ心をつくして
やっていきたい。


人に求めずに
目に見えるものに惑わされずに

自分にできることを
自分に問いながら。

この人生は
見えない力に導かれていく。

流れに逆らわず
淡々と動けたならばそれでいい。


今 出来ることが
きっと
私に与えられた使命なのだから。


人として成長したい。
そして美しい人生を。

「満たされる未来」は

きっと待っている。

かたばみの記憶

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むらさきかたばみ
遠い記憶。

ひっそりと
けれど気がつけは
いつもそばに。

優しい母さんの声がする
午後の庭に

野良犬が聞き耳を立てながら
昼寝する。

私はうれしくて
話しかけてながめる。

「今日は来てくれたのね。
 朝はどこに行ってたの?
 楽しいことがあったかな?
 待ってたよ。」

野良犬は 安心したよ、と言うように
「ふーん」と鼻で大きく息をして
わが家のようにくつろいで
私の話を聴いている。

サッシを開け放ち
光差し込む静かな午後。

そんな庭の隅で

ひっそりとかわいい
むらさきかたばみ

静かに揺れて

おしゃべりな
わたしのお話聴いている。

かたばみもまた
安心したように。

幼いわたしの視線の中に

いつもあった
むらさきかたばみ

ちゃんといつもながめてた。

むらさきかたばみは
幸せな記憶。
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父の日

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お父さん ありがとう

今やっと心から
ありがとうって言える

お父さんの子供で
私は幸せです

こうして素直に言えるまで
ずいぶんと時間がかかってしまって

本当にごめんね。


お父さんは85歳

私を誇りにしてくれて
お父さん
ありがとう


どうかどうか

長生きしてね。

あじさい

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あじさい
あじさい

雨に濡れて
かがやく

あじさい
あじさい

泣き虫な私に

そっと差し出す
やさしい花束


遠い記憶の中も変わらずに
6月の雨の中

変わらずに
私のそばで

雨に濡れて
微笑む


あじさい
あじさい

雨上がりの
虹を感じさせてくれる花



今はただ。

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今はただ
ひたすらに学ぶ。

生きている意味を問う前に
今の自分の成果を求める前に。

学べることが
生きる歓び。

それが誇りになるから。

ただ 自分の進むべき道を。

黙々と
ただ学び
わが道を進もう。

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まぶしい海に
ひとり立つ

心を映す
穏やかな海よ

焼けた砂の上で
ひとり

静かに焦がれる
この胸の熱さを
この海に語ろう

生きてあふれる
想いのすべてを

ただ母なる海は
受けとめて

微笑むように
私を見つめる

薔薇と萩

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薔薇は優雅に咲いていました。

いつものように
薔薇の季節に。

春と秋
甘い香りをふりまいて
ゆったりと
またこの季節に。


ある日
ふぁんふぁんと風に揺れていた
萩にお花が、突然咲きました。

あわてんぼうの萩の花
薔薇のお花が咲いたので
自分の出番と勘違い

様子が違う空の下
咲いてびっくり おおあわて。

「薔薇さん薔薇さんごめんなさい
 私は本当にあわてんぼう
 私は秋のお花なのに
 こんな季節にどうしましょう」

薔薇の前で
飛んだり跳ねたり大騒ぎ。


薔薇は 黙っておきました。
声をあげて笑いたかったけれど
知らないふりして。

薔薇はいつもより
鮮やかに
華やかに咲いてみせました。

いつもひとりで咲いていた薔薇は
本当はうれしかったのです。

けれど黙っておきました。


薔薇と萩との物語。

夏に向かう季節の中のおはなし。
Profile

のりえ

大切なことを
学び続ける人生にします。
「日々是精進」
sinse 2006.1.12

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