のりえの音楽の輪・別館

言葉は憧れ、言葉は人生。そして、言葉は心を解き放す自由の翼です。

2011年01月

選択

ある人が言いました。

「自分の考えは
 黙っていては
 誰にも 何も伝わりません。

 だから自分の意見は
 時には はっきりと言わなければ
 なにひとつ 
 自分の気持ちなど
 わかってもらえません。
 だから ここぞという時は
 はっきりと いうべきなのです」と。

またある人が言いました。

「それを言ってどうなるのですか。
 すべてを言ってしまったらおしまいです。

 なにもわかってもらえなくてもいいではないですか。
 自分さえ わかっていれば
 人にわかってもらわなくてもいいのです。」と。

どちらも正しい。
とちらの考えも間違っていない。

どちらを選ぶか、
それは自分しだい。

自分の考えを貫くだけ。


私は出来れば 後者でありたいと
いつも思う。

ひとそれぞれ
貫ける想いがあればいい。

自由に決めれば それでいい。

役割。

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不足や不満を言われることも
私を必要としてくれている証し。

求めるものが大きいという証し。

だから
だから感謝して。

こんなにもたくさん
私の役目があることを
歓びとして生きたい。

私はもっともっとがんばれるから。
どんなことも乗り越えられるから。

そばにいてくれるだけでいい なんて
何も求められない場所で
生きられるほど強くないから。

ともに生きる、ということは
役割を分担すること。

ともに生きるということは
互いが求めあうこと。

だから
たから私に

いっぱいいっぱい
求めて。

いっぱい働かせて。

母の椿

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粉雪舞う
睦月の庭に

耐えて優しい
椿の花よ

母が自分の代わりにと
託してくれた
冬の花

いつもいつも帰りたかった
母の温もりを常に想った

帰りたくても帰れなかった
長い長い年月よ


母の胸はいつもそこにある
だから何でも乗り越えられた

信じる愛が
ねくもりが
そこにあるから。

待っていてね
お母さん
どうか
いつまでも元気でいてね と

そっとつぶやく
淋しき庭で

優しく開く
椿の花よ

ひとことで。

人は

ひとことで
天にも昇り

ひとことで
心を砕かれ

ひとことに
胸を熱くする。

ひとことで
すべてを悟り

ひとことで
心を決める。


すべてを映す
そのひとことで。
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兎と神さま

月が腰掛のように細く輝く夜
兎はばたばたと神さまに会いに来ました。

「いそがしい、いそがしい。
 私はどうしてこんなにいそがしい。
 月が満ちるまでに
 神さまのお役目 こんなにたくさん。
 朝から晩まで走ってて
 なんだか本当に目が回る。
 どうしてこんなにいそがしい。」

息を切らし 耳をピンと立てて
神さまの言葉を待つように
やっとそこに座りました。

神さまは 言いました。

「あなたはすべてを背負いたい、
 忙しくしたいだけなのです。
 もうすでに 任務が完了していることまで
 いつまで背負って走ろうとするのですか。」

兎は 頬をプクッとさせて
まんまるな目をさらに丸くして言いました。

「いえいえ神さま。
 私の任務は終わっていないのです。
 まだまだ私はやり足りないのです。
 まだ何も報われていません。
 がんばればがんばるほど仕事は増えて
 私はなんだか目がまわる。
 だけどもっともっと
 私はがんばらないといけないのです。」

神さまは 少し笑って言いました。

「少し楽におなりなさい。
 任務完了したものは
 今夜あなたの記憶から
 そっと消しておきましょう。」

兎は 不満げに座っていましたが

「そうだ!急がなくちゃ。
 私はこうしていられない。
 神さま失礼いたします。
 また行ってまいります!!」

そう言って 失くした記憶にも気づかずに
次の任務へと走って行ってしまいました。

細い月だけが
静かに微笑みながら
兎を追いかける夜でした。
201101031652000


norie1
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のりえ

大切なことを
学び続ける人生にします。
「日々是精進」
sinse 2006.1.12

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