まだ海も知らなかった
海を見たことのない少女だった。

あこがれは
この歌とともに
果てしない海を
この心に広げた

この町から出られない
出たことがない
出られないかもしれない

山しか知らなかった。

けれど
きっといつかこの歌のような
穏かで大きな海を
この目で見たい

こんなささやかなことが
自分にとって大きな夢だった幼い日々

この歌で穏かな海を見ていた。

それは私にとって 祈りの歌だった。


私の祈りの詰まった瓶は
大きな海原をゆっくりと
ゆっくりと流れていった

想いはいつか届く
そして叶う

不思議な力に導かれながら。

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「ボトル・レタア」
   歌:野口五郎
  作詞:麻生香太郎
作・編曲:東海林修

「ボトル・レタア」