この世で一番美しく
この世で一番かなしい景色を

あなたは見たことがありますか

消えた星の王子さまを想い
見上げる夜空に
果てしなく広がるさみしさ


たとえこの世でたったひとつの
かけがえのない花になれたとしても

遠く旅する星の王子さまを
ただ待ち続けた薔薇の孤独


ともに生きた記憶
ありふれた日常の
なにげない語らい中にあった幸せ


大切なものは記憶の中に。

夜空に輝く星の数ほどに。

咲きほこる薔薇の 花びらの中に。


星の王子さま―オリジナル版星の王子さま―オリジナル版
著者:サン=テグジュペリ
販売元:岩波書店
発売日:2000-03
おすすめ度:5.0
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たったひとつの花はそのとき

『「あたくし,ばかでした」と,花は,やっと,王子さまに言いました。
「ごめんなさい。おしあわせでね・・・・・」』

と言いました。
花の真心、精一杯の優しさと愛情、そして花の誇りを
私は感じるのです。

「かんじんなことは,目には見えない。」
その言葉の意味を私たちは人生という長い旅路のなかで
遠く星を旅するように探し続けます。

『<この王子さまの寝顔を見ると,
ぼくは涙のでるほどうれしいんだが,
 それも,この王子さまが,
一輪の花をいつまでも忘れずにいるからなんだ。・・・>』

その言葉がとても心に沁みます。
そしてその意味がやっと実感できる自分になれつつあります。
切なさや 痛みを乗り越えて 
人として優しくなれ 誇れる自分になれるように思います。

星の王子さまを
いつもこの胸に。