その手の中を
よく見てごらん。

大切なものは
ちゃんとその中にあるの。

人は大切なものを
すぐに忘れてしまう。

いつもそばにあるものは
そばにあって当たり前ではないのに
それに気づかずに。

本当にほしいものは何?
本当に大切なものは何?

そんなにいっぱい
この手では掴めない。

夢中でほしいのもを
掴もうとするとき
すべてを手放していることさえあるのに。

本当にほしいものは
両手で掴むものだから。

失って気づくのは
悲しすぎるから。

大切なものは
しっかりと。

しっかりとこの手で。

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「試写会」
作詞・藤公之介 
作曲・東海林修 
編曲・東海林修
歌・野口五郎

「右手には 君の愛 
 左手には 僕の夢が
 たった今 左の夢
 つかんだ時  右手がゆるんだ
 誰もいない 空っぽの席
 君が作った このラストシーン」

映画館のスクリーンを前に
ひとつの物語を観るようなこの「試写会」

大切なものは失って気づくという悲しさを
幼いながら この歌で知ったような気がします。

歌は 人生に
まだ体験したことのない 愛の切なさや
別れの悲しさを教えてくれるものだと実感します。

試写会