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アスファルトの海
焼けつく舗道に
私は生まれた

誰もいない
誰も通らない場所で
ただひとり
精一杯に。


かわいそう、だとか
さみしそう、だとか
言う人もいるかしら。


どこに生まれて
どんな場所に育つか

それは私には選べなかったことだもの



静かに流れていく時間
夏の光
雲の流れ
雨の優しさ
風の心地良さ

いっぱい
いっぱい知ったから

だからこの場所で
胸を張り
最後まで
誇りに満ちて

私の季節

この夏に
全て燃やして

精一杯咲けたら
それでいいの。