ため池に棲む鷺を
毎日お買い物の途中で探すのが楽しみです。
いる日もあれば 不在の日もあります。

もっと住むのに良い場所があるでしょうに
ずっと ここに棲みついている鷺が愛おしい。

翼があって 自由に飛んで
棲家も変えられるのに
ずっとここにいてくれる鷺は
私の友達のような気分です。

私は鳥が好きですが
なぜ好きなのかと考えた時
鳥は いつも何も言わず
可愛い瞳で 可愛い鳴き声で
そばに寄り添ってくれるからだと思います。

人間のように
言いたいことを言い
人を傷つけることもしない

私は 鳥の声なき声を聴こうとし
鳥を見つめ 想像する。
そういう優しい気持ちにさせてくれる友達です。

人間も同じではないでしょうか。
言葉は 発し過ぎないほうがいい。

その方が 
あの人は 本当は
こんなことが言いたかったのではないか、
こんな気持ちでいてくれたのではないか、と
ずっと思い続けて考えてくれる。

振り返った時 しみじみと
あぁ あの人は優しかったと
しみじみと思ってもらえるのではないでしょうか。