のりえの音楽の輪・別館

言葉は憧れ、言葉は人生。そして、言葉は心を解き放す自由の翼です。

ストロベリームーン

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ストロベリームーン
赤く輝く

遠ざければ遠ざけるほど
鮮やかに甦る記憶

人は誰も孤独の中で
自分だけの記憶と向き合う

ストロベリームーン
それは

私だけの
甘い記憶


赤い月

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赤い月 
見上げた

あたしは 夜の闇はこわくない

だけど
だけど月がこわい

あたしの悲しみなんて
ほんの小さなことなの

真実なんて
傷を深めるだけ

あたしは力尽きて
闇の中で
息をひそめていたいのに

赤い月が 
あたしを連れ出す

怪しい光に操られるように
あたしは 月明かりの下に立つ

赤い月
もういいのよ

あたしのかわりに
泣かないで。

闇と光

本当にこわいのは
闇ではない

闇も
目をこらして見つめるためには
必要なもの

研ぎ澄まされた感覚を
呼び戻す。

安らぎさえも与えてくれる。

本当にこわいのは

闇に現れる光。

その正体を見極めずに
思わず飛びつく

自分自身。
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満月の夜は。

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満月の夜は
気をつけて。

闇に閉じ込めた記憶、
語ることのない想い出、
胸の奥に押し込めても

月の光
奥深く
光を注ぐ。

満月の夜は
気をつけて。

閉ざした扉、
開けないで。

結んだ口を
開かぬように。

月明かり

旅の空の下では
自分の帰りたい場所がわかる

見知らぬ場所でも
月は変わらずに姿を現し
空から微笑む

そしてその場所を
そっと照らし
教えてくれる

人はきっと

自分の帰りたい場所が知りたくて
旅をするのだろう
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***
写真は博多で見上げた十五夜です。

振り向けば。

振り向けば十三夜の月。
離れがたき まぶしき光。

背を向け歩く哀しさ、
髪を引かれ引き返すとも
この指先は
月に届くこともなし。

さらに満ちる月、
この胸よりこぼれゆくけれど

強き光、
見上げる空に変わりなく輝く。

振り向けば十三夜の月。

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今夜は君と。

今夜は君と並んで歩こう。

少しだけ待ったけれど
今夜の君は
特別にきれいだ。

夜の闇が 僕たちを包んでも、
闇の中輝く 
美しい君に僕は はっとする。


孤独も僕は好きなんだ。

だって誰も
僕を縛りはしない。

孤独と自由は背中合わせなんだよ。

ひとりの時間も
僕には宝物さ。

だけど今夜は
君に逢いたかったんだ。

おしゃべりな僕に
つきあってくれてありがとう。

すこし歩くペースが速かったかな?
僕に合わせてくれてうれしかったよ。

なにしろ君が忙しそうだからさ。

また 会えるかな?
こんな風に。

もう時間だね。
今日はありがとう。

ずっと手を振りながら
帰ってもいいかな。

今日はそんな
自分でいたいんだ。

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三日月の語り

今夜は君の
涙の受け皿になろう

闇を照らすほどの灯りもないし
たくさんの涙を受けられるほどの
深さもない僕だけれど

君はもう
そんなに流し続ける涙もないだろう

きっと君は目の前の現実を
心が認められなくて

目を塞ぎ
耳を塞ぎ
無表情になって
気づかぬふりをしていた

だけど君は
もう前に進むんだ

夜の中で僕を見上げる
その瞳に涙はあったが
本当は君は
涙は流し尽くしたあとだろう

今夜は君の
涙の受け皿になろう

気づいたその真実を見つめ
しっかりと前に進むんだ

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満月

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静かに満ちる
この想いは
遠く見上げる
月の満ち欠けに似て

この胸の空
満天の月で満たす

にじむ満月
闇の中を
隅々まで照らし

見えない力に
導かれる

気がつけば
いつも満月

すべては最初から
決められていること

私も自然の中の一部

与えられた命

ありのままに
生きていく

満月とわたし

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ただ
月あかりめざし
進むわたしに

注がれる月のしずく。

満月が見てる
ひとりぼっちのわたしを。


手をさしのべて
追いかけても
届くはずもない

なのに
月は見てる
瞬きもせず

こんな小さな
ひとりぼっちのわたしを。

大きな宇宙の中の
満月とわたし。

心の闇に注がれる光。

十六夜

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過ぎて悟りし まことのことは
何を語らん十六夜の月

われ見失う昨日の夢の
目もくらみける光の最中
信じるものは偽りの
儚き夢と今日は知れども

蒼き光 清らかに今
深き闇に注がれり

すべてを知りて
何も語らず
ただ
この胸の内に仕舞いて

いつか神のご慈悲のもとに
導かれることのみぞ願う

見上げる空に
十六夜の月

十五夜

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月は十五夜

高い空の彼方から
白い光
心の闇に注いで


夜は闇

すべてを消し去るように
真っ暗に
この心を包んで


ただ
一筋の光
受けとめるとき

尊い光に導かれるように
私はまた
生きていける

今夜は中秋の名月

月は満ち
そしてゆっくりと欠けていく

すべてあるがままに・・・

今このときの
十五夜の清い光
この胸にうけとめよう

そしてただ
美しく生きることを
私は願いたい

十三夜

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美しき月 
はるか頭上に昇りて

特別な十三夜の夜には
菊の花ちりばめし着物に
身体をつつみてひとり眺むる

金木犀の甘ひ香り
風が運びて
過ぎし日々をいざなふ

そっと
うなじに手を当てて
愛しき人の名を呼べば

この胸に注がれし月の光
ただ悲しみを照らす

あの日から心に響く鐘の音
耳を塞ぎても消ゆることなく

ただ一点に集まりし光の中で
思ひ出は緋色に染まりし。

月あかりの中
紅さす薬指は
この胸の熱き想ひを知りて

いつか遠く記憶の彼方に
すべてを閉じ込むることのみを願ふ

こんな十三夜の夜には。

満月の夜に

夜はいつも孤独を連れてくるけれど
孤独な夜も私は好き

月の光は心の闇を照らし
忘れようとしていた過去を甦らせるけれど

今夜は静かに想い出と向かいあいましょう

孤独も満たしてくれる月の光
ひとり星空の下で
流れる雲を見ている

遠く旅して
私はここにいるの

自分の心に正直に生きてきた
嘘なんてなかった

たとえいつ消えても
私は決して後悔なんてしないでしょう

月の光は知ってる
このさみしさも切なさも。

今夜は
ひとりじめしたまま・・
包まれたままで。

満月の夜に。
Profile

のりえ

大切なことを
学び続ける人生にします。
「日々是精進」
sinse 2006.1.12

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